雑学・ネタ

紫陽花(アジサイ)の花言葉は何?色ごとに意味が違う?色が変わるのはなぜ?

Pocket

この記事の所要時間: 72

まえがき


6月のジトジトした季節に、私たちの目を楽しませてくれるのが「紫陽花」ですね。
実は紫陽花には様々な秘密が隠されているのをご存知ですか?
「普段見ている部分は、実は花じゃなかった」といった事や、その色による花言葉の種類、植物としての毒の有無など、詳しくご紹介していきましょう!

紫陽花とは?

紫陽花の和名は「あじさい」(日本原産の落葉低木の総称)と言い、学名は「Hydrangea macrophylla」(アジサイ科アジサイ属)と言います。
日本原産の「ガクアジサイ(額紫陽花)」が中国を経由しヨーロッパに渡り、品種改良されました。その品種改良されたものを「ホンアジサイ」と言います。
ガクアジサイは中央に小さな花が集まって、その周囲に大きな花が囲んでいることを特徴としており、ホンアジサイは、小花が集まって球形になったものを言います。
また、「ホンアジサイ」のように、一度ヨーロッパに渡り日本に戻ってきたものを「セイヨウアジサイ」とも言います。

その他細かな特徴で分けていくと、紫陽花の種類はどれほどになるでしょうか。

本来より自生していた紫陽花を含めると、世界に約40種類あると言われています。日本には、そのうち約10種類ほど分布しており、花は両性花(完全花)と装飾花(不完全花、中性花)の2種類で構成されています。

両性花とは、生殖能力のある花の本体とも言えるもので、雄しべと雌しべをもちますが、開花してもあまり目立ちません。装飾花は大きな花びらをもっていますが、雄しべと雌しべが退化しており、実を結ぶことはありません。

この装飾花は、実は萼(がく)の部分で、紫陽花の花を見て、多くの人がこの部分を花だと思ってしまっているのではないでしょうか。
6月~7月にかけて花を咲かせる紫陽花は、藍色の花が集まるという意味の「あづさあい(集真藍)」が変化したものと言われています。

ガクアジサイ

山あじさいと西洋あじさいの違いについて

紫陽花の花言葉は?色ごとに違う?

皆さんも一度は、自分の誕生日の花やその花言葉を調べてみたことがあるのではないでしょうか。特に、女性の方は多いかもしれませんね。
実は紫陽花の花言葉も、バラやカーネーションなどと同じく、色によってその意味を変えていきます。また、日本原産の「ガクアジサイ」にも花言葉があるのです。

青・青紫
「冷淡、無情、高慢、辛抱強い愛情、あなたは美しいが冷淡だ」
この中の「辛抱強い女性」は、鎖国時代に長崎に来日したドイツ人の医師が国外追放となった時、紫陽花を持ち帰りしました。その紫陽花に「オタクサ」と名前をつけ、ドイツ人医師が愛した、二度と会えないであろう日本人女性(楠本滝・お滝さん)を想ってつけたものと言われています。

また、しとしとと降る雨の中、じっと耐え忍ぶように咲いている姿から、この花言葉がつけられたとも言われています。

ピンク・赤紫
「元気な女性」
こちらはフランスの花言葉で、紫陽花の開花シーズンである6月~7月頃は日本と違いカラリとしていて、とても過ごしやすい、穏やかな季節です。
赤やピンクなどの可愛らしい色の花と、気持ちの良い気候から「元気な女性」というイメージでこの花言葉になったと言われています。


「寛容」
白くて大きな紫陽花は、その姿から広く優しい心をもっているとイメージされています。

ガクアジサイ
「謙虚・移り気・家族団らん・家族の結びつき」
この中の「家族団らん」・「家族の結びつき」は、紫陽花の小さな花びら(萼)が寄り集まって咲いている姿からつけられた花言葉です。

紫陽花をゆっくりご覧になりたい場合は、一度近くの植物園にお出掛けになってみるのも、良いかもしれませんね。

紫陽花(白野江植物園)

紫陽花の色が変わるのはなぜ?

紫陽花の花色は、土が酸性かアルカリ性かによって変わってきます。
小学生の時に、リトマス試験紙(酸性とアルカリ性の判別に使う紙)を使ってレモン汁や砂糖水をつけて、青色になるか赤色になるかの実験をされた方も、多いのではないでしょうか。懐かしさに想いを馳せてしまいそうになりますが、紫陽花の花の色はその変化と同じ事がおこっています。

つまり、土を酸性にすれば青色になり、中性~弱アルカリ性にすればピンクの花が咲くようになります。
中には土壌に関係なく両方の色にきれいに発色する品種もありますが、紫陽花の生産農家では色をよりキレイに発色させるために、土や肥料の調整をしています。
ちなみに、白い紫陽花は色素(物体に色を与えるもととなる物質)をもたない品種ですので、酸性・アルカリ性のどちらの土でも白い花を咲かせます。

紫陽花は贈り物にしても良い?

紫陽花は花言葉の中に「移り気」というものもあるため、以前は結婚式などに避けられることが多い花でした。
しかし6月~7月に咲くアジサイはヨーロッパから日本に広まった「ジューンブライド」をきっかけに丸く可愛い姿から、ブーケとの相性も良いということで、紫陽花を使った演出を多く見かけるようになりました。

また、秋まで花を切らずにおいておくと、渋みのある色合いに変わっていきます。最近ではアンティークの飾り物として、この「秋色アジサイ」が人気で、花屋さんにもよく置かれるようになりました。
この秋色アジサイの花言葉は「辛抱強い愛情」とされています。

このように、紫陽花の花言葉は多種多様ですから、先程お話しました花言葉に合わせて、母の日には「ガクアジサイ」(家族の団らん)や「秋色アジサイ」(辛抱強い愛情)をプレゼントする、友人に「元気な女性」をイメージしてピンク・赤紫色の紫陽花を贈ってみるなどしてみてもと良いでしょう。

最近では葉花束だけでなく、紫陽花を使ったブリザードフラワーやリースにアレンジされたものもありますから、大切な方への贈り物の一つとして、選んでみてはいかがでしょうか。

紫陽花には毒があるって本当!?

紫陽花のつぼみや葉、根には「青酸配糖体」という植物由来の有毒成分と「嘔吐性アルカロイド」「抗マラリア成分」という有毒成分が含まれています。
しかし、紫陽花全てに毒が含まれているか完全には把握されておらず、中国の四川省で咲く紫陽花からは毒が検出されましたが、京都府で咲く紫陽花からは毒が検出されなかったようです。

これらのものを体内に入れてしまうと、嘔吐や痙攣、めまい、歩行のふらつき、呼吸麻痺、昏睡といった症例があげられます。死亡例は報告されていませんが、こういった体調を崩した例はいくつか存在するようです。

また似たような植物で、紫陽花の変種でアマチャ(甘茶)と呼ばれるユキノシタ科のものがあります。
お釈迦様の誕生を祝う「花祭り」で、若い葉を感想させたものがお茶として振舞われます。古くから薬よして利用され、抗アレルギー作用や内蔵機能の改善、エンチエイジング効果などが期待されています。特に花粉症やアトピーに対する効果は、市販薬に匹敵するとまで言われています。

浅草寺で「花まつり」 幼稚園児が甘茶を掛けお祝い

しかしこちらのアマチャは体質によって合う、合わないがあるほか、量によっては先程お話した症状が出ることもあるため、子どもに飲ませるのは避けた方が良いでしょう。

では、もしも仮に紫陽花の毒にあたってしまった時は、どうすれば良いでしょうか。
その際にはただちに病院へ向かい、胃の洗浄を行ってください。
中国ではお刺身のツマとして紫陽花の葉が添えられることがありますので、注意するようにしましょう。
最近ではニラとスイセンの葉を間違えて食べてしまい、中毒症状が出てしまうなどの事例がありますので、独自の判断で口にするのは避けた方が良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。普段何気なく見ている「紫陽花」ですが、その姿一つ一つに個性があり、私たちの目を楽しませてくれます。
しかし、植物は時に毒にも薬にもなりますので、紫陽花だけでなく、しっかりと植物の知識をもった人と一緒に楽しむようにしましょう。

浅葱 彰(あさぎ あきら)