国民の祝日

憲法記念日の由来や意味は?2018年はいつ?文化の日と関係があるの?

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まえがき

GWの中日でもある5月3日は、「憲法記念日」です。
今回は、「憲法」について例え話を交えつつ、わかりやすいようにお話をしていきたいと思います。
また、「憲法記念日」と「文化の日」の意外な関係についてもご紹介します。

憲法記念日の由来は?その意味とは??

「憲法記念日」のお話をする前に、そもそもまず「憲法」とは、何でしょうか。
憲法とは、「基本となる決まり。特に、国家の統治体制の基礎を定める法。国家の根本法」のことを言います。
言い回しが難しいので簡単に説明すると、「ルール」ということです。

例えば、普段お買い物をするのにレジが混んでいると、列に並びますよね。それは、子どもの頃から「順番だよ。」と教わって育ってきたからです。その「順番」がまさに「ルール」と言えるでしょう。
そのルールを守らないで、並んでいる人を押しのけて自分が先に行くと、どうなってしまうでしょうか。自分も周囲も、不快な気持ちになります。そうならないために、「ルール」という「憲法」を設けているのです。

そのことをふまえた上で、「憲法記念日」についてお話しましょう。
憲法とは、「今日決まったから、今日からその事を守ってね。」というものではありません。「公布(こうふ)」という、成立した法令などを、一般国民が知り得るように官報で公表する等の一定期間を置くことが望ましいとされています。日本国憲法は、1946年(昭和21年)11月3日に公布され、翌年1947年(昭和22年)5月3日に施行(計画を実行にうつすこと、法令の効力を現実に発生させること)とされています。

その後1948年(昭和23年)に、憲法が施行された5月3日を「憲法記念日」という、国を動かしていく上で必要なルールが定められたことをお祝いする日(記念日)として、定められました。
そこには「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する(期待する)」という願いが込められています。

また、日本国憲法には3つの基本原則があります。木で例えると、幹の部分です。

・国民主権
(国を動かす政府は、国民の意思により設立され、運営される機関であるとする思想のこと)

・基本的人権の尊重
(人間が当然もつべき、一番土台となる権利。人種、性別、身分などで差別されないこと)

・平和主義
(戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認、戦争をしないで平和的に解決するという考え方)

この3つの基本原則(幹)の部分から、国を動かす政府を投票で決めることや、人間が当然もつべき権利とは何かといったこと、平和的に解決するためにどうすればいいかなど、細かく枝分かれして国(木)というものが成り立っています。

憲法記念日のイベントやすることは?

憲法記念日には、全国各地で「憲法ジンポジウム(一つの問題について何人かが意見を述べ合う討論会)や講演会が開催され、憲法改正議論が高まっていることにより、改憲派と護憲派がそれぞれ憲法改正に関する世論調査を行っています。

・2018年 憲法記念行事シンポジウム「憲法改正と国民投票~私たちの責任を考える~」

また、毎年5月1日~7日までの一週間は憲法週間とし、法務省、検察庁、弁護士会などが協力し、憲法の精神や司法(法に基づく民事・刑事上の裁判)の機能を国民に理解してもらう取り組みを行っています。

例えば、裁判所では普段は裁判の傍聴に行かなければ入ることがない、法廷の見学会なども開催されています。裁判の傍聴でも法廷に入ることはできますが、ルールを守る必要がありますし、設備について尋ねる機会も、ほとんど無いと思います。その点、憲法週間に開かれる法廷の見学会では質問することもできますし、ガイドも付いてくれますので安心です。

他にも、検察庁や弁護士会館を見学するツアーなどもあります。
例えば、2016年(平成28年)に愛知県弁護士会が開催した「司法を知ろう!」見学ツアーでは、裁判所、検察庁、弁護士会館の庁舎を見学することができました。
このような場所を見学できる機会があるのも、憲法週間ならではですね。

社会科見学用動画「Q&Aでよくわかる!弁護士のひみつ」

「そこが知りたい!裁判所~裁判所の仕組みと役割~」 本編 字幕あり
https://youtu.be/qkolaMh1aJE

次に憲法週間で開催されるイベント・行事内容で多いのは、各業務の説明会です。
このような行事は、様々な場所で開催されています。検察官のことはドラマなどで見たことはあっても、実際にその業務内容を聞ける機会はほとんどありません。そこで働く検事から直接説明してもらえるのは、とても勉強になります。
そして、憲法週間の行事では「模擬調停(対立する両者の間に入って、妥協点を見出し、争いがやむようにすること)」が行われるところもあるようです。
身近なトラブルが起こった場合、裁判所ではどのように調停が進められているのか、知らないことが多いものです。それを「模擬調停」という形で、わかりやすく進めてくれます。
模擬調停を見て進め方を知っていれば、自分がその立場に立った時にも慌てないで済むかもしれないかと思うと、一度は参加してみたいものです。
また、各所で弁護士会による「無料相談会」が開かれているところもあります。

憲法記念日と文化の日の関係は?

憲法記念日は、法律が施行された5月3日だと、お話しました。では、文化の日はいつでしょうか。
文化の日は、「11月3日」です。
文化の日は元々、明治天皇のお誕生日であった「明治節(めいじせつ)」という祝日でした。
その背景には、明治天皇が崩御(ほうぎょ)された後、11月3日を祝日にしたいという国民の声が極めて多かったからと言われています。
しかしながら日本語が敗戦後、GHQ(連合国軍の総司令部)が民主化を方針に置き、天皇や神道(しんとう)に関連するものを徹底的に否定してきました。神道とは、日本の民俗信仰として伝えられてきた道をさします。
天皇主体であった国民が、自分たちを中心に国を動かしていくということは、さぞ大変なことだったでしょう。

そうしたことにより「明治節」も撤廃されましたが、1952年(昭和27年)のサンフランシスコ講和条約により日本が独立し、明治節を何としても残したいという想いのもと、意図して日本国憲法の公布を11月3日とし、法律で国民の祝日として「文化の日」と定められました。
このことから、日本国憲法の公布された日(11月3日)と施行された日(5月3日)に、実は狙いがあって決められたものだということが、お解かりになるかと思います。

まとめ

「憲法」の意味と、「文化の日」に関係する事柄についてお話しましたが、意外な関係性に驚いたことと思います。私も、最初はこのような関係があるとは思いもよりませんでした。
この機会に、GWを楽しみつつ、各祝日の意味や憲法記念日に開催されているイベント等を調べ、ご家族、ご友人とお誘い合わせの上、参加してみてはいかでしょうか。

浅葱 彰(あさぎ あきら)