国民の祝日

秋分の日の意味や由来は?2018年はいつ?何をする日なの?

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まえがき

「冬至や夏至は祝日ではないのに、どうして春分の日や秋分の日は祝日なのだろう?」
そんな疑問をもたれた事は、ありませんか?実はそれには、理由があるのです。
今回は「秋分の日」に注目して、ご紹介します。

秋分の日の由来は?何をする日なの?

秋分の日とは本来、明治11年から執り行われている「秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)」という、皇室の重要な宮中祭祀(きゅうちゅうさいし)のための祭日として、定められました。この行事は、春分の日にも「春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)」として同じように行われます。

「秋季皇霊祭」とは、歴代天皇や皇后(天皇の妻)、の御霊を祀る儀式のことです。皇居内にある「皇霊殿(神殿の総称)」にて、行われます。

この日は一般国民にとっても、先祖の供養を行うお彼岸にあたり、それぞれのご先祖様に感謝し、お墓参りなどをする大切な日でした。
今に繋いでくれた先祖に思いを馳せ、自分たちを生かしてくれている自然に感謝し、当時は何より天皇の下で生きていることの幸せな安心を改めて感じるという、欠かせない祭日だったのです。
冬至と夏至にはこういった祭事がないため、祝日とはなりませんでした。

三重県の伊勢神宮では「秋の神楽祭(かぐらさい)」とよばれる神恩に感謝を捧げ、国民の平和を祈って行われています。

伊勢神宮 神楽祭の公開舞楽 ISE-JINGU

奈良の恵比寿神社では、また一味違った「湯立神楽(ゆだてかぐら)」が奉納されます。

奈良 三輪 恵比須神社 湯立て神楽

2018年の秋分の日はいつ?

2018年の秋分の日は、9月23日(日曜日)です。

なぜ日付が毎年違うの?

秋分の日は、毎年2月の第一平日に発行する官報(政府が閣議決定し、一般市民に知らせる事項を編集した後、毎日刊行する国家の公告文書)での公表をもって、翌年の秋分の日が決まります。
ほかの「国民の祝日」と違い、あらかじめ月日が設定されていません。
これは法律内でも、秋分の日は「秋分日」として記載され、月日は伏せられています。

その理由には、地球の公転(惑星または衛星が、周期的に恒星または惑星のまわりを回ること)時差というものが影響しています。
たとえば、何時間も飛行機に乗った時、到着した時刻が日本を出発した時より前だったという経験はありませんか?
また、スポーツ中継で日本では夜なのに対し、テレビの向こう側では昼間が写っていることがありますよね。このように地域によって違う時刻の差を「時差」と言います。

地球の公転は365日丁度ではなく、正確に言うと365日と約6時間になります。そうすると、4年に1日のズレが生じてしまいます。
そのズレがあるため、秋分の日は、「天の赤道(地球の赤道を天に延長したもの)」と「黄道(太陽の道のり)」が北から南へ交わる点(秋分点)を、太陽が通過する瞬間を計算した上で、決められるというわけです。

また、秋分と定められる日は「太陽が真東から昇って、真西に沈む」という特徴もあり、昼の長さと夜の長さが同じくらいの時間であると言われています。
暫定的に秋分の日をもとめられるエクセル計算式もありますので、ご紹介します。
計算式の「年」に知りたい年号(1980年~2099年まで)を入れると、計算できます。

秋分の日(9月○○日) =INT(23.2488+0.242194*(年-1980))-INT((年-1980)/4)

この計算式を用いて計算してみたところ、おおよそ「9月23日」か「9月22日」のどちらかになるようです。(地球の運行状態は常に変化しているため、確定ではありません。)

いつから国民の祝日になったの?きっかけは?

昔は「秋季皇霊祭」という祭日でしたが、いつから「秋分の日」として国民の祝日になったのでしょうか。まず「祭日」とは、皇室を中心とする神道(しんとう)という、日本独特の民俗信仰として伝えられたお祭りの日のことです。

しかしこの「祭日」の規定があったのは戦前までのことで、戦後の法律改定により「祭日」という言葉は無くなってしまいました。
戦前・戦中を過ごされた世代の方は、「祭日」という言葉を使われていることでしょう。
このことから、「祭日」とは1月1日のお正月、2月11日の建国記念の日、春分の日、昭和の日の4月29日、秋分の日、文化の日の11月3日、勤労感謝の日の11月23日となります。

元は「祭日」として定められていた日を「国民の祝日」として変更する法律は、1948年(昭和23年)に「国民の祝日に関する法律」として、定められました。

なぜ、わざわざ「祭日」を「国民の祝日」と変更する必要があったのでしょうか?

それには、昭和27年4月28日に「サンフランシスコ講和条約」が発効するまで、日本がGHQ(連合国軍の総司令部)の占領下にあったという理由があります。
戦時中は、「天皇が全て」という考え方が主流でした。このことにより、GHQは「祭日という天皇に関係する事柄を残すことで、日本の団結力が高まってしまうのではないか。」という懸念があったのです。
そしてGHQの民主化(物事の考えた方や体制が人民にあること)という方針のもと、民族古来の伝統や神道を徹底して否定しました。

サンフランシスコ講和条約を発効し日本が独立した後も、「祭日」は「祝日」と名を変えて復活したように思われましたが、その意味を知り、民族の歴史に感謝し皆で祝うという精神は失われているように感じられます。

秋分の日にすることは?

・お墓参りをして先祖を供養する
秋分の日はお彼岸(ご先祖様がいる世界、極楽浄土のこと)の中日とも言われています。
その前後3日間を合わせた7日間を、お彼岸の期間とされています。
また、昼と夜の時間がほぼ同じで、彼岸と此岸(しがん、私たちが今いる世界)、つまりご先祖様のいつ世界と私たちのいる世界が、一番近くなる日だと言われています。
ですから、お墓を丁寧に掃除する、お祈りをする等、ご先祖様を敬いましょう。

【お墓の豆知識】お墓のお掃除のやり方
https://youtu.be/m2_aXbOMXV4

・「おはぎ」を食べる
秋分のお彼岸のお供え物として一般的なのが「おはぎ」です。
春分の日に供える物を「ぼたもち」、秋分の日供える物を「おはぎ」といいます。
おはぎは「御萩」とも言われ、秋に収穫した小豆を、まだやわらかい皮も一緒に入れて「つぶあん」にします。その小豆の粒を、秋に咲く「萩」に見立てています。
また、萩の花は小さいので、おはぎも小さめに作ります。

見た目も可愛い一口サイズの三色おはぎの作り方
https://youtu.be/qau8jLPltjM

小豆の赤い色は邪気を祓うとされ、災難から身を守ってくれる効果があるという意味から、ご先祖様の供養におはぎを供えるようになったと言われています。

まとめ

秋は天候も穏やかで、色とりどりの紅葉を見ると、つい出かけたくなりますね。
秋分の日にはぜひ、季節の移り変わりを感じつつご先祖様に思いを馳せ、お祈りをしてください。ご先祖様もきっと、喜んでくださいますよ。