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まえがき

大切な人に手紙やメールを書く時のきまりとして、「時候の挨拶」というものがあります。時候の挨拶のポイントをしっかりと抑えることで、読み手に良い印象を与えることができます。

今回の記事では、新年が始まり、新たに動き出す月である「1月」に注目してみましょう。

しかし、1月の時候の挨拶と言っても、そもそも何なのか、どんなものがあるのかと迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、時候の挨拶にもその時によって使って良い言葉、時期が限られている言葉があります。時候の挨拶は手紙やメールを書く時のルールでもありますので、間違いは起こしたくないですよね。

今回の記事では、そんな時候の挨拶についての基本知識の他、例文その解説もご紹介していきます。時候の挨拶が良くわからない方も、何か表現を探している方も、ぜひご一読下さい。

時候の挨拶って?

時候の挨拶は、手紙やメールを出す時に使う、季節の言葉を用いた挨拶のことを言います。拝啓、といったような頭語の後に時候の挨拶を続けるのがきまりとなっています。

時候の挨拶は、相手を思いやり、気遣うといったような意味合いを持っています。

例えるなら、知人とばったり出会ったときに「こんにちは」に続けて「今日は天気が良い」だとか「最近どう?」などと気候や相手を気遣うこととよく似ているのが、時候の挨拶です。

ですから、あまり形式や決まりを意識せずに、時候の挨拶を考えてみてはいかがでしょうか。

1月の時候の挨拶は?

それでは1月の時候の挨拶の例を紹介していきます。

1月は年が明け、新しい気持ちでスタートする月でもあります。おめでたい出来事や、嬉しい出来事など、時候の挨拶にポジティブな言葉を練り込んでいきましょう。

1月の時候の挨拶10例を、以下にご紹介します。

1、新年、あけましておめでとうございます。(今年も何卒よろしくお願いいたします
2、年が明け、喜びに満ちたお正月をお過ごしのことと存じます。
3、寒さ厳しき折、身の縮むような思いの今日このごろ。
4、早いもので松の内も過ぎ、またいつもの毎日が戻ってまいりました。
5、寒中お見舞い申し上げます。
6、凛とした空気に、寒椿の鮮やかさがひときわ美しく際立っております。
7、大寒を迎え、身の縮むような今日このごろ。
8、福寿草の花に、一足早い春の訪れを感じる頃となりました。
9、凍てつくような寒空の中、オリオン座の星々が輝いております。
10、一陽来復の春、澄んだ冷気に気持ちも凛とするこの頃。

また、1月を表す言葉として以下のようなものがあります。

・新春の候
・厳寒の候
・初春のみぎり
・寒冷の候
・中冬の候
・迎春の候
・新陽の候
・酷寒の候
・大寒の候
・年始の候

こうして並べてみると、年明けの言葉とともに、1月は本格的に寒いと表現する言葉が並んでいますね。
確かに、1月が一番寒い月であるような気もします。

時候の挨拶の意味を解説!

ここでは先程挙げた10の例文の意味を解説していきます。

今ある時候の挨拶を分析することで、新たな時候の挨拶を考えられると良いですね。

1、新年、あけましておめでとうございます。

これは、年明けの挨拶の基本ですね。この後に「今年も何卒よろしくお願いいたします。」と続けるのが無難でしょう。

注意しておきたいのが、「あけましておめでとう」という挨拶は一般的に1月15日まで使うことが出来るという点です。

2、年が明け、喜びに満ちたお正月をお過ごしのことと存じます。

こちらは1月の初旬に使いたい時候の挨拶ですね。

新年を迎えるということは、おめでたい、嬉しい出来事ですから、「ますますご健勝のことと存じます」といったように、ポジティブな文を続けていきたいですね。

3、寒さ厳しき折、身の縮むような思いの今日このごろ。

寒さ厳しき折(さむさきびしきおり)は、「寒さが厳しい季節となりましたが」といった意味の言葉です。折(おり)は季節や、時、場所を意味します。

なかなかに馴染みのない言葉かとは思いますが、このような表現を使うことでしっかりとした印象の文章になりますね。相手によっての使い分けは勿論、ぜひ使ってみたい言葉の1つです。

4、早いもので松の内も過ぎ、またいつもの毎日が戻ってまいりました。

松の内(まつのうち)とは、一般的に門松などのお正月飾りを飾る期間のことを言います。普通は1月7日までとされていますが、地域によっても違いが見られるそうで明確な答えはありません。

「あけましておめでとうございます」と同時期だと思ってよいのではないでしょうか。この時候の挨拶では、その後のことを表現していますので、1月中旬から下旬にかけて使うのが良いと思います。

5、寒中お見舞い申し上げます。

これも大変メジャーな1月の挨拶のうちの1つです。正月が明けてから使うことができます

「厳しい寒さの中ですが、お元気でご活躍のことと拝察いたします。」といったように、相手を気遣う文章を付け足せると、読みても気持ちが良いのではないでしょうか。

6、白雪積もる中、寒椿の鮮やかさがひときわ美しく際立っております。

1月は冬の本番。降雪も真っ盛りの時期です。寒椿は11月から2月に掛けて咲く花ですが、雪と対比することでドラマチックが画が思い浮かびますね。

雪、と挨拶にありますから「冷たい風が肌を指しますが、皆様のご自愛のほどをお祈り申し上げます」と続けて相手を気遣うのが良いでしょう。

7、大寒を迎え、身の縮むような今日このごろ。

大寒1月20日頃のことを指し、一年で最も寒い日とされています。本格的な冬将軍の来る時期でもありますね。「お風邪などは召されてはないでしょうか」などの相手の安否を気遣う言葉を添えたいですね。

8、福寿草の花に、一足早い春の訪れを感じる頃となりました。

福寿草お正月の花とされています。その名前も「幸福」「長寿」の意味を持ち、縁起物の花とされています。南天の実と合わせて「難を転じて福をなす」といった飾り付けがされることもあります。

「春の訪れ」とありますが、これは旧暦の春を指します。1月は旧暦で春とされているので、「迎春」や「新春」といった言葉が使われているそうですよ。

9、凍てつくような寒空の中、オリオン座の星々が輝いております。

1月のこの時期は、乾燥していることで空が澄み渡り、星がよく見えるとされています。寒さで下を向きがちな季節ですが、視点を上に向けることで明るい挨拶に帰ることができます。この後に「お変わりなくお過ごしでしょうか」と付けるのも良いですね。

10、一陽来復の春、澄んだ冷気に気持ちも凛とするこの頃。

一陽来復という言葉、なかなか馴染みの無い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
意味は、新年が来ることの他、冬至や、「悪いことが続いた後にようやく物事が良い方向に向かう」というような意味を持っています。

自分のことについて触れていますので、対比するように「貴社に置きましては、皆様いかがおすごしでしょうか」と続けるのが良いでしょう。

NG例-こんなミスには注意が必要-

1月の時候の挨拶で注意しておきたい点は、言葉の選び方でしょう。単純に、1月は年明けのめでたい年であるから、お祝いの言葉を重ねておこうと考える方もいらっしゃると思います。

しかし、年賀状と同様に「相手にご不幸が合った場合」も想定しなくてはなりません。そうなると、自ずと手紙やメールを出す時期も変わってきますよね。文面だけでなく、手紙やメールを出すタイミングにも注意したいところです。

また、例文に幾つかありましたが明確に時期が決まっている季節の言葉もあります。
小寒(1月5日頃)や大寒(1月20日頃)などもそうですね。
上旬にはお正月の言葉、元日や正月、松の内、小正月といった言葉も使っていきたいものです。

Point

「時期が決まっている季節の言葉」や「相手にご不幸が合った場合」に気を付ける

その他、ポイントとして押さえておきたいのが「春」という言葉です。迎春や新春、「春」とついている1月や冬の季節の言葉がありますよね。新年や1月を意味する旧暦の「春」ですが、普通の3月から5月の意味を持つ「春」と混同しないように気をつけましょう。
「春風」や「春深し」「春雨」などは、1月には当てはまりません。「小春日和」も晩秋の言葉となっているので注意が必要です。

Point

「春」の意味に注意!

まとめ

いかがでしたでしょうか。時候の挨拶と一言に言いましても、季節の言葉には様々な意味合いや、使い時が含まれていましたね。
年が明け、気持ちが浮かれがちな1月ですが、大切な人やビジネスシーンで送る、メールや手紙の時候の挨拶は「丁寧」に考えていきたいですね。

丁寧に考えた言葉からは、相手を大切に思う気持ちが伝わるのではないでしょうか。