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まえがき

年明け、いよいよ卒業が近づいてくる時期ですね。
そろそろ、卒業式の送辞と答辞を誰が読むか、決まる頃ではないでしょうか。
卒業式の送辞と答辞といえば、在校生から卒業生に、卒業生から在校生に贈られ、なかなかの感動を生むシーンでもありますね。
でも、いざ送辞を頼まれたからと言って、どういう内容で卒業生たちに言葉を送ればよいのか、困ってしまう方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、そんな「送辞」の文章の作り方を、例文と合わせてご紹介していきます。
送辞を書くのが初めてな人は特に必見です。

そもそも送辞って何?

送辞は、送別の言葉を意味します。
特に、在校生が卒業生を送る言葉とされていますね。
答辞という、送辞に返事をするというものもあります。
一般的に、送辞と答辞はセットであると考えて良いでしょう。
しかし、送辞も答辞も在校生や卒業生の中から1人代表で選ばれるものです。
人生の中で送辞や答辞を述べる機会など殆どありませんから、選ばれても恐縮せずに、ラッキーだくらいの捉え方でよいでしょう。

文章を考える時のポイント

送辞は在校生を代表して卒業生に贈る言葉なわけですから、しっかりした内容のものにしたいですね。
ここでは、送辞の文章を考える上でのポイントや注意したいところをご紹介します。

まず、送辞の長さについてです。
お別れや、お祝いに贈る言葉は長ければ良いというものではありません。
送辞は「1分~2分」ほどに収めるのが良いとされています。
在校生はあくまで脇役ですからね。
なるべく簡潔に言いたい言葉をまとめ上げましょう。

送辞の内容については、卒業生全員が共感できるものが良いですね。
代表として、送辞を述べるわけですから、個人的なエピソードは入れないようにしましょう。
部活動や、一人の先輩に対しての想いを述べるのはNGです。
文化祭などのイベントや、卒業生全部に共通して言えるような「功績」などの内容を盛り込みたいですね。
卒業生だけでなく、在校生にも共感してもらえるような内容にしたいところです。

また、卒業生を激励する言葉ですが、上から目線にならないように注意しましょう。
格言を贈るなども、上から目線と見なされてしまいます。

かといって「良い内容のものにしなくてはならない」と悩む必要はありません。
自分が思う簡単でストレートな言葉を贈るのが一番です。
ありきたりな内容でも構いません。
在校生として、変に飾らずに、卒業式は卒業生に花を持たせましょう。

送辞の文章の構成

送辞の文章の構成としましては、

1、時候の挨拶
2、卒業生への祝いの言葉
3、卒業生との思い出
4、卒業生への感謝の言葉
5、卒業生への激励
6、日付と自分の氏名

…という構成で文章を考えれば間違いはないでしょう。
これより、「中学校」「高校」「大学」の3つのシーンに分けて例文をご紹介していきます。
ぜひ、これらの例文を元に、自分だけの表現を見つけてみて下さい。

中学校の送辞の例文

送辞

春の陽気がおだやかな今日
桜の花々が、まるで本日という日を祝福しているかのようです。

卒業生の皆さん、本日はご卒業おめでとうございます。
在校生一同、心よりお祝い申し上げます。

いつも、私達後輩を導いてくださった先輩方。
部活動でも、委員会でも、いつでも優しく、時には厳しくご指導していただきました。
本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。
〇〇月の文化祭で、卒業生の皆さんの〇〇は、私たちに大きな感動を与えてくれました。
団結力や、お互いを尊重しあい、協力するということ。
一度決めたら最後までやり通すという実行力。
卒業生の皆さんは私たちに色々なことを教えてくれました。

そんな、私達の誇りである皆さんも、今日、卒業されます。
嬉しく、祝福する思いもありますが、寂しさもひとしおに感じております。
先輩たちの何事も真面目に、一所懸命に取り組む姿、忘れません。
これからは、私達が、先輩たちの精神をこの〇〇中学校で受け継いでいきます。

今、先輩たちはまた一歩、夢に向かって羽ばたいてゆこうとしています。
先輩たちなら、困難なことがあっても、きっと乗り越えられることでしょう。
在校生一同、卒業生の皆さんをこの〇〇中学校から応援しています。

〇〇年〇〇月〇〇日
在校生代表〇〇

高校の場合

送辞

肌寒さがまだのこりつつも、桜の花の蕾は、もうほころびを見せています。
この、卒業式という晴れの日に、春がやってきたとも言いましょうか。

このような佳き日に、卒業生の皆さまが晴れてご卒業を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げます。

〇〇年の〇〇月、皆様は新しい制服を身にまとい、この〇〇高校の門をくぐられました。
3年という月日は早いもので、あっという間に感じられているかもしれません。
〇〇高校でのかけがえのない思い出が、懐かしく思い出されることでしょう。

〇〇祭では、皆様の〇〇に取り組む姿が、私達を大きく感動させました。
〇〇大会では、〇〇という大変優秀な成績を残されましたね。
毎日、夜遅くまで学校に残り、勉強される姿は「努力」という字そのものでした。

皆様は我々在校生一同に、大きな財産を残して、今旅立たれようとしています。
その財産とは、皆様が我々に示した、学びのあり方です。
勉学への励み方は勿論、仲間と協調し、協力し合うということ。
時には団結し、一つのことを成し遂げるということ。
各部活動での優しく、ときには厳しいご指導も、宝物のような経験です。

これから先、困難なことや、険しい道が待っているかもしれません。
しかし、皆様が我々在校生に教えてくれたことは、きっとご自身の身にはしかと刻まれていることでしょう。
皆様が〇〇高校で学ばれたことは、きっとこの先、どんなことがあっても乗り越えて行ける力となっていることでしょう。

これからも、我々は卒業生皆様の精神を受け継ぎ、これからもずっと〇〇高校に伝えていきたいと思います。
本日はご卒業おめでとうございます。

〇〇年〇〇月〇〇日
在校生代表〇〇

大学の場合

送辞

桜も満開となり、いよいよ春爛漫。
この晴れやかな佳き日に、卒業・修了される先輩の皆様、本当におめでとう御座います。

皆様は、この〇〇大学にご入学されてから、本日に至るまで様々な経験をされて、今この場にいることでしょう。
この〇〇大学で過ごした日々は、どんな日々でしたでしょうか。
懐かしく、思い出されている方もいらっしゃるでしょう。
この大学生活、全力で走り通し、晴れやかな気持ちの方もいることでしょう。

私達在校生は皆様方と過ごした毎日を思い出しながら、感謝の気持ちとともに、寂寥感で胸が入り乱れております。

今、先輩方はそれぞれの道へと羽ばたこうとしていらっしゃいます。
就職、大学院進学と道は違えど、この数年間〇〇大学で学んだことは先輩方の礎となっていることでしょう。
それぞれの道が、夢と希望で満ち溢れていることを、我々一同心からお祈り申し上げます。

卒業後も、時には母校に顔を出し、元気なお姿を見せてくださいね。
先輩方みなさまのこれからのご活躍を心からお祈りし、送辞とさせていただきます。

〇〇年〇〇月〇〇日
在校生代表〇〇

あとがき

いかがでしたでしょうか。
送辞と1言に言いましても、学校によって内容が違ったものになりますね。
中学では、卒業生との色濃いつながりを。
高校では、卒業生の姿を追う様を。
大学では、広い範囲の方に当てはまるように。
まとめると、このような感じでしょうか。
送辞はそんなに長く、難しく考えなくとも良いものです。
卒業式に花を添える、そんな思いで筆を走らせれば、自然に卒業生を思いやる言葉がでてくるのではないでしょうか。